このまま続けてもいいだろうか。
このまま、このまま、どこまでも、どこまでも、走っていってしまおう。
どこまでも、どこまでも、叫んだって、届かない。声にはならない。
叫びは叫びのまま、心の中で光り輝く光になって。私の腕を、足を、そして心を。真っ白なエネルギーで満たしていきます。
張り裂けそうな思いを抱えて、どうしようもなく純粋なまま。いっそのこと消えてしまいたいと、願ってみたりするのです。
叶わないことほど、美しく思えて、叶わないことほど、声になんてならないほどに、もろく、目にも見えず、誰の声でもない、わたしの声が、小さく、わたしを呼んでいるのです。
ねえ、ねえ。ああ。ああ。
もういいよ。そういって、またねと手を振る。
いつか私のもとに帰ってきてくれるでしょうか。
わたしがあの日、握り返せなかった右手を、彼女はまた、握り返してくれるでしょうか。
誰の物語でもありません。